思ったことを思ったままにしないためのブログ

遅刻の誕生 橋本毅彦

近代における時間の感覚について述べている。列車、学校における時計、江戸から明治にかけてどう時間間隔が日本人に根付いていったかを丁寧に書いている。 確かに時計が一般庶民に浸透するまで時間って統一しにくいだろう。季節ごとに日照時間が違うから、それに合わせて時間を変えていただろうし。そ

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美しい絵本で学ぶ、ダーウィンの「種の起源」

サビーナ・ラデヴァ (著), 福岡 伸一 (翻訳)の「ダーウィン 種の起源」を読んだ。 種の起源をイラストがメインで解説していく。数ページで種の起源を総なめしようってことなのでもちろん美味しい部分しか載せていないのだが6歳の娘にはおもしろそうに映ったようだ。 やはり目を惹くのは絵

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司書教諭免許状取得への道【結果】

ようやく司書教諭の結果が出たので報告がてらつらつらと書いていこう。 自分の子供に絵本を読み聞かせを続けていると、子供がどんな本に興味を示すのだろうと気になってくる。本屋だとラッピングされていて中身を見ることができない。図書館なら小型本から仕掛け絵本から大型本から紙芝居まで多岐にわ

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洗車をする

昔々親父に洗車を手伝わされて嫌だった記憶がある。なんで親父の車やのに、俺が拭かなあかんねん。なんで親父の車やのに、俺がワックスを必死に塗らなあかんねん。しかも、水が残っとるとか、ワックス塗り漏れがあるとか知らんがな。自分でやれや!と。 だから、洗車は一人でするもんだと思ってたら、

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ふたこぶらくだの果てに

娘が算数の文章題に挑戦しているのを横で見ている。 たかしくんは 5この あめと 3この チョコを もっています。あかりさんに あめを 2こ あげました。そのあと ゆきさんが チョコを 4こ くれました。たかしくんは いま あめと チョコを あわせて いくつ もっていますか。しき 

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週末アップデート

いつもいつも何しようかと考えている。本当は家でゆっくり読書をしていたいのだが、子供たちと一緒に遊びに出かけられる時間にはリミットがあるのだ!という思いが重い腰を持ち上げるのである。 週末にすることを決める際の基本ルール ①季節物今は秋なので芋掘り、紅葉を見に行く、など。 ②ぷち遠

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煌夜祭 多崎礼

物語を語る語り部と、冬至の日に人を喰らう魔物を巡るファンタジー小説と言えばいいのだろうか。とかくに物語は悲哀を含むことが多いが、人が生きていく中で時代の流れに飲み込まれていく様を自分の生活に置き換えてみるという経験が読書なのだろう。 それぞれの国で起こった出来事を語り部が物語とし

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手仕事の日本 + 南無阿弥陀仏 柳宗悦

『民藝とは何か』をなんとかかんとか通読できたので、そのままの勢いで柳宗悦の二冊目へ。日本の各地における民藝を詳細にレポートしている一冊だった。 これも苦しい一冊だった。日本は北のほうから南下して、地方の民藝を紹介してくれるのだが、なじみがなさ過ぎて想像がついていかない。プラス、こ

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たったひとつの冴えたやりかた ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 

うーん、胸糞悪い内容だった。久しぶりのバッドエンド作品で、読後感はもやもやで一杯だ。 1985年初出のSF小説で、40年前という文章ではなくて驚く。16歳の女の子が宇宙船で宇宙の果てに旅に行く。異星人とのファーストコンタクトを夢見て、たった一人で冒険に出るのだ。そこで出会うは・・

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私たちはなぜ犬を愛し、豚を食べ、牛を身にまとうのか メラニー・ジョイ

タイトルはすんげー面白そうだったのでわくわくしながらページをめくった。が、結局はヴィーガンの話に終始した。 我々は豚や牛を食べる。屠殺して、綺麗にパッケージ化されて、それを買い、動物の死を意識することなく日々口に運ぶ。それってどうなのって言う話。晩御飯に出されたすき焼きを、食べて

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場所 瀬戸内寂聴

初めて瀬戸内寂聴の本を読んだ。自分が物心ついたときには、この人は尼さんで、TVに出て何やら人生相談みたいなのを受けている人だった。どうして有名なのか、さっぱり知らなかった。当然興味なんて湧かなかった。たまたま手に取った『場所』から、瀬戸内寂聴が作家であることを知ったのだ。 この本

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車を買う

我が家にはSUVが2台ある。いずれも丁寧に10年近く乗っている。大きなトラブルもなく今年も車検を迎えた。10年となると車検代も馬鹿にならず。 そろそろ車を新しくしようかって話になる。TOYOTAでそんな話になった時に、電子部品が調達できずに納車が1年、2年先になるのだそうだ。って

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失われたものたちの本 ジョン・コナリー

前半は主人公の12歳ディヴィッドの境遇についてず~っと書かれている。これがつらい。前評判も何も知らなかったので、このあとどんな展開があるのかも分からないし、まさかずっとこんな調子でデイヴィットの状況が書き続けられるのか?だとしたら読み進めるのしんど!と思っていた。 話は急展開をす

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民藝とは何か

美は貴族や権力者が所有しているようなきらびやかな物よりも、むしろ実用的な物の中に顕れると主張する。Wikipediaによると 民藝運動(民芸運動、みんげいうんどう)とは、手仕事によって生み出された日常づかいの雑器に美を見出そうとする運動。「民藝」とは「民衆的工藝」の略語で、柳宗悦

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