煌夜祭 多崎礼
物語を語る語り部と、冬至の日に人を喰らう魔物を巡るファンタジー小説と言えばいいのだろうか。とかくに物語は悲哀を含むことが多いが、人が生きていく中で時代の流れに飲み込まれていく様を自分の生活に置き換えてみるという経験が読書なのだろう。 それぞれの国で起こった出来事を語り部が物語とし
続きを読む読・想・書 IORI no OMOTE HACHIKU
『民藝とは何か』をなんとかかんとか通読できたので、そのままの勢いで柳宗悦の二冊目へ。日本の各地における民藝を詳細にレポートしている一冊だった。 これも苦しい一冊だった。日本は北のほうから南下して、地方の民藝を紹介してくれるのだが、なじみがなさ過ぎて想像がついていかない。プラス、こ
続きを読むうーん、胸糞悪い内容だった。久しぶりのバッドエンド作品で、読後感はもやもやで一杯だ。 1985年初出のSF小説で、40年前という文章ではなくて驚く。16歳の女の子が宇宙船で宇宙の果てに旅に行く。異星人とのファーストコンタクトを夢見て、たった一人で冒険に出るのだ。そこで出会うは・・
続きを読むタイトルはすんげー面白そうだったのでわくわくしながらページをめくった。が、結局はヴィーガンの話に終始した。 我々は豚や牛を食べる。屠殺して、綺麗にパッケージ化されて、それを買い、動物の死を意識することなく日々口に運ぶ。それってどうなのって言う話。晩御飯に出されたすき焼きを、食べて
続きを読む前半は主人公の12歳ディヴィッドの境遇についてず~っと書かれている。これがつらい。前評判も何も知らなかったので、このあとどんな展開があるのかも分からないし、まさかずっとこんな調子でデイヴィットの状況が書き続けられるのか?だとしたら読み進めるのしんど!と思っていた。 話は急展開をす
続きを読む自分の本棚にある詩集や歌集をザーーっとリストアップしてみると、 ランボォ谷川俊太郎ボードレール中原中也寺山修司高村光太郎萩原朔太郎島崎藤村笹公人草野心平石川啄木永井荷風 本棚を眺めながら書いたけれど、意外と詩集歌集を持っていたので我ながら驚いた。30年間で気になっては買い、読み、
続きを読む「今から説明をさせていただきたいと思います」という言葉が大嫌いだ。「今から説明いたします」でええやんと思う。「させていただく」も「思う」もあんたの誰への配慮か知らんけど、さっさと始めてくれといつもいつも思う。無駄にイライラさせられる。狭量かね…。 その、させていただくに関しての研
続きを読む我が家ではお盆はどこにも行かないことにしている。どこへ行くにも混んでいるし。ゆっくりと自宅で過ごすことが我が家のルールだ。 何をしているかというと、だらだら家で過ごすのだ。骨休めをする。特支と司書の勉強もほったらかす。ほったらかして読んだのが『プロジェクト・ヘイル・メアリー』だ。
続きを読む振り返ってみると今年はいつもに増して、本を読んだ一年だった。アウトプットは対生徒へだったり、対同僚だったりすることが多かった。もっとブログでアウトプットすりゃ良かったなぁと反省をした。 やっぱりアナログのノートに書いちゃう方が気持ち良い。ついついノート→パワポみたいな流れになって
続きを読む1.自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く 職業柄、自閉症の生徒を見ることは多く、この本にあるような事例にうんうんと納得する。自閉症児が方言を話さないのは、社会性の欠如によるものなのか、それとも言語獲得上の問題なのか、それとも別の問題なのか。自閉症児に
続きを読む先生、勉強の仕方がわかりません、教えてください。生徒から、この質問はたくさん受ける。全教科に関して学習方法(あくまでも自分流)をA4プリント2枚に渡って解説したものを4月に生徒に渡すことにしている。 しかし、ほとんどの生徒はそれを素直に実行しない。小学校以来続けてきた学習法を改善
続きを読む物欲は尽きず。備忘録代わりに1月欲しいものをリスト化しておこう。 1.サピエンス全史とにかく積読が多すぎる状態なので、サピエンス全史のような人気本は自分が読む頃には中古で安〜く出回ってるんじゃないかと思って買っていない。読みたい。 2.さわって学べる数学図鑑娘用に欲しい。4歳がど
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