「春どこいった?」地面を埋め尽くす氷のつぶ
春はどこへ?寒さ続く一週間
期待した春の訪れ
先週のニュースではこう言っていた。
「来週は暖かくなり雪が溶けるでしょう。雪崩にお気を付けください。」
ほう、ついに暦の上だけでなく、本当の春がやってくるのか。わくわくだぜ。
冬の厳しい寒さを乗り越え、ようやく暖かい陽気が訪れるのかと期待していた。寒さが続くと、どうしても春の訪れを心待ちにしてしまうものだ。分厚いコートを脱ぎ、軽やかな服装で外を歩く日も近いのかもしれない。そう思うだけで心が弾む。
しかし、現実はそう甘くなかった。
実際の天気は…
ところが、どうだ。この1週間、寒い寒いと言わなかった日はなかった。雪はちらつき、雨は降る。日差しは弱く、冷え切った風が吹きつける。
寒さに震えながら天気予報を見返してみると、「今週は気温が上がるでしょう」という予報が微妙に変わり、「寒暖差に注意」といった曖昧な表現に変わっていた。これは、春の気配を期待してしまった自分が悪いのか、それとも天気予報の微妙な修正に騙されてしまったのか。
今日も一瞬、ほんの一瞬だけ日差しが見えた。しかし、その喜びも束の間、太陽さんはすぐに雲の向こうへ隠れてしまった。青空が広がるかと思えば、次の瞬間にはどんよりとした曇り空。これでは春の兆しを感じることはできない。
神戸の寒さ
神戸市北区では、まだ屋根に雪が残っている。六甲山より南ではさすがに雪はないものの、しっかり着込んでいても寒い寒い1週間だった。
神戸といえば温暖なイメージがあるかもしれないが、北区の冬は侮れない。六甲山を越えると気温がぐっと下がり、雪が降ることも珍しくない。この寒さの中で外を歩くと、じんじんと手足の感覚がなくなっていくのがわかる。
ふと足元を見ると、あられかひょうが降ったような氷のつぶが地面いっぱいに広がっていた。思わず写真を撮るほどの光景だった。小さな氷の粒がきらきらと光りながら地面を覆い尽くす様子は、美しいが、やはり寒さを物語っている。

春を待ちながら
春が待ち遠しい。しかし、この時期の寒さは、季節の変わり目を感じさせる大切な時間でもある。
冬の終わりと春の始まりが交錯するこの季節、厚手のコートを着るべきか、薄手のジャケットで出かけるべきか迷うことが多い。朝晩の冷え込みを考えると、まだまだ冬の装備は手放せない。だが、街を歩いていると、梅の花がほころび始めているのを見つけたり、日が少し長くなっているのを感じたりと、小さな春の兆しに気づくこともある。
おそらく、あともう少し。あともう少しだけ寒さを我慢すれば、本当の春がやってくる。待ち遠しい春を楽しみにしつつ、寒さと向き合う時間も大切にしたい。
来週の卒業式には、寒さも和らいでよかったねぇと言って卒業生とお別れをしたいところだ。