手紙ブームにおける贈与

現在、娘はお手紙ブームだ。

お手紙は幼稚園の先生が最初にくれたことがきっかけだったようだ。自分の名前を書ける娘は嬉々としてお返事を書いた。真ん中に絵を描いて、周りにハートをたくさん書く。そして自署をいれる。完成!色鉛筆を使って色彩豊かな手紙ができあがる。

それを彼女なりの折り方で畳み、相手に渡す。幼稚園の先生に初めてお返事を書いたときは、恥ずかしくて渡せず何日も持って帰ってきた。なんとか渡せた日は饒舌によくしゃべっていたのを思い出す。

同じような手紙を何通書いたのだろうか。100は書いていないと思うが、相当な数の手紙を書きまくっていた。

そうすると、今度は手紙の内容に興味がわいてきたようだ。〇〇へいってきたよ とか 〇〇ありがとう とか。内容と絵と署名が入る手紙ができあがるようになった。

幼稚園の先生も手厚くてお返事を書いてくれるので、なおのこと嬉しかったようだ。ますます手紙ブームに火がつく。

今度はクラスの交流のないメンズからの突然の手紙!しかも手紙というか造形物というか、なんとも形容しがたい手紙をもらってきたのだ。

それに対しての返事を書くことがとても楽しいらしい。返事と言う内容ではないのだが、とにかく返信するという行為自体を楽しんでいる。

返礼義務を感じて行動するというのが、まさに贈与であり、子供の世界でもその一端を見ることができて興味深い。

そしてついに会ったことのないサンタクロースにさえ手紙を書いたのだ。それもめい一杯のお願いを込めて丁寧にかわいく。

次の段階は実際に切手を貼って投函することかな。祖父母に手紙を書いたり、幼稚園の先生に年賀状を出すのも良いと思う。

文字を読める→文字が書ける→できるということを人に知ってもらいたい(承認欲求)→肯定してもらえる→また書く

こんな風に良いループになってくれたら親として喜ばしいことこの上ない。