本を選ぶ
我が家はガジェットと書籍が多い。デジタルとアナログの混沌こそ我が家である。
家を建てる前に持っていた書籍は、妻が処分しろ処分しろと言うので泣く泣くちょびっとだけ売却した。
それ以外のほとんどはこっそり新居へ移動することに成功した。床から天井までの書架に並べると、引っ越し時点でほぼ満員御礼状態。
ここ2年は書籍の購入に関しては、書架の大きさとの相談になっている。
娘には絵本に限らず図鑑や雑誌、新聞、辞書、専門書、古書と様々な書籍に触らせてきた。
いっときはiPadを見せすぎたせいか、ぼーっとしたり、言動が不穏だったり、とにかく不安定な感じが続くことがあった。
デジタル成分の取りすぎなのではないかと思い、断ディスプレイをした。
なにせデジタルには終わりがない。次から次へと更新内容が入ってくる。子供にしてみたら、楽しいことが次から次へと、あちこちから降ってくるのだ。
そりゃおかしくもなる。
断ディスプレイをして別のことをするようにした。例えばLEGO、メルちゃんとごっこ遊び、色ぬり、折り紙、工作、お絵かきなどなど。一人でできる遊びをアナログに変えて、物の操作を伴うことに変えた。それに伴って絵本の読み聞かせをした。図書館で本を借りてくると「うわ〜素敵ぃ!」と喜ぶのでこちらとしても張り切って読む。
絵本の最後には、関連書籍が載っているので「これ持ってるね。これ見たことない。この本は本屋さんで見たよ。これ読みたい!」というふうに芋づる式に本への扉が開かれていった。
本屋に行くと1時間でも2時間でも居続ける。自分の本を探したいが、読んでくれとせがまれるので娘に張り付き状態だ。背丈の何倍もある書架には未だ見ぬ本の世界が広がっていて、すごくキラキラした目で本屋の時間を過ごすのだ。
だから子供が読みたい、欲しいと言った書籍は迷わず買う。こっちの勝手な判断で「その本よりこっちがいいよ」なんて絶対に言わない。子供が悩んで迷って「これを読みたい」と言ったことは尊重する。
そのシリーズと同じのを持ってるけど、それも読みたい?とか、君には少し難しいかも知れないけれど挑戦してみるかい?とか、そういう声掛けはする。
そう聞いてどういう決断をするかは本人次第だ。それでも欲しけりゃGETだ。ちなみに絵本は毎月たくさん買うようにしている。何冊と決めてはいないが絵本の読み聞かせを聞いて寝てくれる時期なんてほんのわずかだから安いものだ。
貴重な時間の架け橋になってくれる絵本ならいくらでも買おう。
娘が昨日、選んだ本は『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』前作からのファンだ。パン関係の本は絵本に限らず大好きだ。雑誌を二人で読みながら、このパン食べたい!行こう!って誘ってくるくらいだ。
もう1冊選んだのは『とけいのほん』時計を見て時間を言いたい娘は、これでお勉強する!と言って買った。この本はめちゃよかった。読み終える頃には時計を読めるようになるのだ。びっくり。ほめながら、スモールステップをクリアさせていく本だ。
最後にもう1冊欲しいと言って30分くらい、うーんうーんと悩んでいた。『おさるのジョージ』『こんとあき』『どうなっているの?だんめん図鑑』迷いに迷って決められず、また次来た時に考える!と2冊だけ購入した。
帰りに車内で開封の儀をした娘は、数分後に後部座席で本を抱えたまま眠っていた。