小学校それ以前の学習習慣

中1ギャップで生徒自身が対応に苦慮することは、やはり学習だ。小学校の評価は数値でつかない。一方、中学校になると数値で評価される。抽象的だった評価が具体的な評価に変わる。そこで、保護者は我が子の学習定着度に気づくことになる。

小学校で積み重ねてきた学習習慣が花開くのが中学校と言える。学力の高い子どもは、中学校の抽象度が上がった学習内容と小学校で積み重ねてきた学習内容が脳内でバチバチと結びついていく。学習習慣のある生徒は中学校になるとそれまで貯金していたものをベースにして積み上げていく。

学習習慣という貯金がない子どもにとって、こつこつと机に向かう習慣は、中学校に入ってからはなかなか身に付かない。それを12年間していないのだから当然だ。本人がよほどの思いをしたり、誰かの影響を受けたり、雷に打たれるような出来事がない限り、これまでの習慣を子ども一人で変えるのは難しい。

となると保護者の支援が求められる。中学生になるまで学習習慣を身に付けさせることができなかった家庭が、ここから翻って習慣を身に付けさせようと思うと相当の覚悟がいる。家庭環境や経済状況がそれを許さないことも多い。だから、学習習慣を家庭で付けさせるというのは簡単なことではない。困難だ。

しかも中学生になると自分のことを隠す。隠しておきながら俺のことは分かれ!という超やっかいな年ごろだ。保護者面談のときに、我が子の学習状況や授業態度を知り、あきれ顔や憤懣やるかたない様子になる保護者は多い。子どもは自分のことを言わないし(勉強わからんねんとか)、親も根掘り葉掘り聞かないし(勉強のことになると分かってる!と怒り出したり)、聞いたとしても碌に答えないし(あーとか、別にとかしか言わない)となると状況はいよいよ厳しくなる。

学力の覚束ないと進路の面でも選択肢が限られてくる。限られてくると言うか、選択肢はほとんどないと言っても過言ではない。現在の中卒への求人は0だ。本当にない。進学しない場合は、縁故就職か家事手伝いになることが多い。

わたし高校生になるねん!と言っても、現実では受け入れてくれる学校は減ってきている。子供の人数が減ってきているので、どこの高校も生徒の取り合いになる。しかし誰でも良いというわけではない。うちの高校に来れば3年後の進路は明るいですよ!ということをアピールしないと生徒が来ないので、進学や就職できる学力のある者が合格のチケットを手に入れていく。当然だ。

となると自分が望む進路を実現するために、中学校3年間で学力を付けなきゃいけないことになる。学びの本来の目的はそうでないにしても、現実は迫ってくるのだ。こう考えると中学校生活1000日がいかに大事かよく分かる。次の進路決定まで1000日しかないのだ。

だからこそ学習習慣を小学校の時から、もっと言えばそれ以前から身に付けさせたほうが、その子のためにもなると言える。何度も言うが家庭環境や経済状況がそれを許さない場合はたくさんある。だけれども、子どもと共に学ぶ時間を取るというのはクッソ大事と分かっているのなら、大人の自分が無為に時間を過ごすのは辞めなきゃならない。例えば自分が時間を浪費してると感じているのは、YouTubeで何かおもろいのないかな~って探している時間だ。目的があってでなく、リコメンドされてくるものを何も考えずに受容しているだけの死んだ状態っていうのは本当にだめだと思う。反省。

そんなわけで、学習習慣は早ければ早いほど良いように考える。学ぶこと、それ自体が当たり前になるのがベストだ。

自分の時間は死んでも良いから、子どもに自分の時間を使う。どうせ子どもと一緒に過ごせる時間なんて一生のうちでほんのわずかなんだから。